スポーツ指導者は必見!【命に関わる】雷とスポーツ活動 〜知らなかったでは済まされない〜

トレーナー向け

どーーーもーーー!
アスレティックトレーナー あたかゆうすけです。

今回は「雷×スポーツ」というテーマでお届けします。

残念なニュースが入ってきました。

2025年4月10日午後6時ごろ、奈良県でサッカーの部活中に雷の影響で中学生と高校生の男女6人が病院に搬送された事故。男子中学生2人が意識不明の状態とのことです。


このような事故は、実は毎年起きている事故なんですが、「雷が鳴ってもグラウンドにい続ける」っていう習慣、まだまだ多いんです。

ちょっとだけ怖い話をします。
でもこれは、誰かの命を守るために必要な話。
どうか、指導者の方も保護者の方も、選手自身も、一度立ち止まって考えてみてください。


■雷によるスポーツ中の事故

【過去の事例】

  • 2009年・栃木県
    高校のサッカー部の男子生徒が雷に打たれ死亡。雷注意報が出ていたにも関わらず、グラウンドで練習を続行。
  • 2014年・大阪府
    中学生が部活動中に雷に打たれ意識不明の重体。空が暗くなり始めた段階でも「もう少しだけ」と判断が遅れた。
  • 2017年・東京都
    陸上部の練習中に雷が落ち、3人が重軽傷。顧問は屋内への避難指示を出していたが、一部の選手が残っていた。

【訴訟になったケース】

ある高校では、雷の中で試合を強行した結果、選手が落雷で死亡。
裁判では「危険予測が十分できたにもかかわらず、安全配慮義務を怠った」として、学校側に損害賠償の支払いが命じられました。

基本的に訴訟になったケースは他にも”事故を防ぐために予測・対応したか。”が争点になっているようです。ですので雷の音や光ったタイミングで十分事故を予見できると考えられ、プレーを中断させなければ安全配慮義務を怠ったと言われてしまうようです。


■雷の基本知識とスポーツ現場の盲点

雷が「鳴ったらすぐ危険」ではなく、
“鳴る前”から危ない。

  • 雷は、音が聞こえるより前に、電気的にはすでに近くまで来ている可能性があります。
  • 落雷の多くは最初の一撃が最も強力。
  • 雨が降っていなくても雷雲は接近してきます。

「もうちょっと大丈夫」「遠くで鳴ってるだけ」
→ それ、最も危ない思い込みです。


■では、どうすればいいのか?【コーチ・指導者・学校ができること】

雷注意報・警報のチェックを徹底する
練習前に必ず気象情報を確認。
スマホアプリや自治体の防災メールなども活用しましょう。

空の変化に敏感になる
「急に暗くなった」「風が強くなった」などは危険のサイン。
ゴロゴロ聞こえたら即中止を徹底しましょう。

避難行動のルール化

  • 体育館や車、コンクリート建物の中へ避難(木の下や東屋はNG)
  • 雷鳴が聞こえたら屋外活動は中止
  • 雷鳴が聞こえなくなってから30分経過するまでは再開しない。

雷が鳴った時の行動を訓練しておく
学校やクラブで、「雷が鳴ったらどう動くか?」をロールプレイしておくのがおすすめです。

責任の所在を明確に
指導者、保護者、選手、それぞれが「自分が安全を守る意識」を持つこと。


■命より大事な練習や試合はありません

「うちの学校では、昔から雨でもやってたから」
「途中でやめると、せっかく来た意味がなくなる」
「なんか言い出しにくい」

…そんな空気が、命を奪います。

雷は予測ができる天災です。
でも、それを軽視するのは、人災です。


■まとめ:守るべきは、勝ち負けより命

雷に対しては「大げさなくらい」が、ちょうどいい。

「もう少しだけ…」の判断ミスが
一生の後悔につながることもある。

選手の命を預かる立場として、
指導者や学校関係者は「守る覚悟」を、今こそ持ちましょう。


ケガで終わるか、整えて伸びるか。

命を守ってこそ、スポーツが輝く。

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いつも、ありがとーーーございます!

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